「褐色の皿」
ホピの陶器はモダンだ。
伝統的なデザインにしてすでにモダンな要素を兼ね添えたアートだと思う。
ホピ特有の幾何学的なパターンには、実はアナログなものが描かれていることが多い。
このダウ・ボール(Dough Boul)と呼ばれる皿には、熊の爪や鳥類の象徴、そしてそれらが生息する自然の大地が描かれている。
また、平面や線のコンビネーション、色彩では黒、土褐色、そして何より古いプエブロ陶器に見られる特有のビンテージカラーとのマッチングがとても美しい。
センターから外周へと広がる螺旋状のパターンの中に、自然のそれぞれの要素が絡むように描かれているところが非常にクリエイティブな発想であり、まるで大地が呼吸をしているような動きのある褐色の色付けも素晴らしい。
このような焼物がこれから先いくつ残るのであろうか。
後世に受け継いでいきたい財産のような芸術品の一つである。
「プエブロの焼物」
プエブロの陶芸はコイル工法(ロープ状の粘土を巻いて重ねていく方法で形を作り上げる)であり、南方よりアリゾナやニューメキシコなどのサウスウェスト地方におよそ1500年前に伝わったとされる。
アメリカンのフォーコーナーズ・エリア(Four Cournersと呼ばれるネイティブ・アメリカンの居住地域)には19のプエブロ(居住区)と村が存在し、陶芸を伝統的に作ってきた経緯がある。それぞれのプエブロはおよそ、ほぼ同様のコイル工法や窯焚きを用いているが、それぞれ特徴があり、今日に至ってそれらの芸術的な趣向を楽しむことが出来る文化に発展した。
それぞれのプエブロには異なる性質の土が存在し、それによって焼きあがる作品の色合いもベージュだったり黄色だったり、または赤褐色だったり異なった風合いを楽しむことが出来る。
デザイン的にもそれぞれ無地だったり、色付けが程ここされていたり、または絵が描かれていたりと、プエブロやその作者によってバラエティ豊富な作風を見ることが出来る。
陶芸に用いられる色彩は基本的に自然のものが原則であり、その多くは植物であったり、または土から採取されるミネラルの成分であったりと様々である。
プエブロの焼物は芸術的な価値を持つものが多く、とりわけ古代の作品に至っては、その原型を留めているものが非常に珍しく、収集家たちの間で非常に高値で取引されている。
【商品番号】: 0052
【商品名】: ホピ c1930 プエブロのダウ・ボウル ポリクローム(多色彩)
【属性】: 陶芸
【概要】: 熊の爪、鳥、そして褐色の大地が描かれたホピ・プエブロのポリクローム(多色彩)の焼物である。「Ve??? Tswakuku」(判別不可)のサインがなされたおよそ1930後半から40年代の作品と思われる。
一見新しいデザインだが、80年近く経過した古い焼物なので多少の色あせは認められるものの、それもビンテージ陶芸の良い特徴である。幾何学的なパターンと息づいた色彩のマッチングがとても美しい。
【サイズ】: 直径約22.5cm x 高さ約5.5cm
【状態】: 年代による経年劣化はあるが、良好なビンテージ・コンディション。かけ、チップなし。色あせあり。
【備考】: サインは非常に読みにくい状態である
【価格】: 150,000円(税込)
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