「珍しいダブルデッカー」
フレッド・ハービーの時代半ば、恐らく1930年代の作品だろう。
形状は大変珍しいものだが、パティーナや素材を見るとフレッドハービー・スタイルだ。
私はこの形状をダブルデッカーと呼んでいるが、ありそうでないデザインと言いたいところだが、むしろ殆ど見ないビンテージ・バングルだ。
シンボルを見るとセンターに山が上下対象にスタンプされているので、恐らくダブルデッカーはビッグマウンテンを表しているのだろう。
山は豊富さを、太陽は一貫性を、そして矢は守備を意味することから、強さを表現しているのだろう。これらが多くスタンプされているところを見ると、このバングルの形状からしても、「俺たちはびくともしないぜ」というところか。
いずれにしても勇敢さはうかがえる。
ところどころクラックのようなものを確認できるが、実際にヒビが入っているというのではなく、シルバーの経年疲労だと思っていい。80年以上経過しているビンテージ・コンディションを考慮すると良好だ。
この珍しいダブルデッカー型のバングルがこの世にいくつ残っているかはわからないが、後世に残す価値のある素晴らしい逸品である事は間違いない。
フレッド・ハービー (Fred Harvey 1835-1901)
イギリスの企業家。
3世代に渡りアメリカのサウスウエストを中心に観光事業を展開し、およそ1896~1960年はフレッドハービー時代としてアメリカン・インディアンのジュエリー産業が繁栄するきっかけとなった。
ゴールドラッシュのアメリカ西部を駆け巡ったフレッド・ハービー(Fred Harvey)の観光ビジネスは、当時アメリカン・インディアンたちに大いなるチャンスを与えた。
ジュエリーや土産品を売って生計を立てるビジネスチャンスはもちろんだが、その影で生まれた競争意識が職人たちの創作意欲向上を生み出し、それによって他国の文化や芸術を広く取り入れたことでインディアンジュエリー全体の芸術性を高め、多くの優れたアーチストたちを輩出した。
【商品番号】: 0119
【商品名】: ナバホ c1930 フレッド・ハービー時代 スターリングシルバー・バングル
【属性】: ナバホ
【概要】: フレッド・ハービーの時代、およそ1930年代制作のバングル。作者は不詳だが大変珍しい形状をしている。フレッドハービー時代に作成されたデザインだが、ハンドハンマリングや打ち付け加工の多さ、そして何よりユニークなデザイン構造から見てもアーチストのこだわりを感じる作品である。シルバーに厚みはなく、複雑なスタンプワークを構想するにあたって素材をフレキシブルにする必要があっったのではないかと思われる。その甲斐あって隆起が美しいデザインの表面を磨き上げると滑らかで官能的な輝きを堪能できる素晴らしい逸品である。
【サイズ】: 内径14.5cm +ギャップスペース3.7cm アジャスト可能
【フィット感】: 男性はスマートから大柄までOK、オーバーサイズは厳しい。女性は内径をアジャストして絞れば痩せている方でなければOK。素材は軽めで柔らかいのでサイズはアジャストできる。
【状態】: 経年による使用感あり。表面のクラックあり。擦り傷や黒ずみなども見られるが、修復痕や破損はない。大変古い作品なのでビンテージ感はあるが、使用に関しては良好な状態といえる。
【備考】: 素材が柔らかいので良く言えば取り扱いはフレキシブルだが、あまりアジャストし過ぎると金属疲労の原因となるので注意が必要。
【価格】: 商談中
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